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タテハチョウ科

フタスジチョウの観察(その1)

越冬前のフタスジチョウ

このフタスジチョウの幼虫を見つけたのは、いつものように女史の方でした。
従い、先ず女史が撮り始めていました。私はと言えば女史の脇でじりじりしながら。。
「嗚呼、早く撮り終わらないかなぁ。。」
「早く撮らないと巣へ戻ってしまうかもしれない。。」
と半分、焦りながら待っていたのです。

何故かと言えばフタスジチョウの幼虫を撮るのはこれが初めてでしたし、それに10月末の時期に幼虫が巣の外にいるのは珍しいのでは?と思っていたからです。普通であれば巣にこもっている筈なのでした。まぁ、女史の方も「いつものことよ」と早目に席を譲ってくれたのが幸いでした。

幼虫は10月末という時期にもかかわらず巣から外へ出て、半分枯れかかったホザキシモツケの葉を摂食する為か、または日光浴をする為か、はたまた巣の補強をする為に巣の外に出て全身を晒していたのです。

2022年10月30日の観察
ホザキシモツケの葉に向かう幼虫
この日、摂食する様子はありませんでした。撮影の気配を察して警戒したのかもしれません。
巣へと戻る幼虫
巣に到着した幼虫・お尻が見えています。
葉と茎は吐糸でしっかりと結ばれています。

この幼虫を撮りながら。。

「家で飼ってみたいな」
「ホザキシモツケを移植するかな」
との思いが頭をかすめました。
このまま放ってしまうと幼虫は何者かに寄生されてしまうか、もしくは捕食されてしまう可能性がありましたし、それにホザキシモツケという食草は花が美しいので庭にあってもおかしくないのではないかと考えたからです。

しかし、一方では今までNeptis属についてはコミスジ 、ホシミスジ、ミスジチョウなどを観察してきましたが全て自然の状態で見てきたことや観察地が家から近いこと等から、このまま放っておくことにしたのでした。

今年はフタスジチョウの成虫については一度、見かけただけで、それもスレた個体でしたから「あれっ、このチョウはこんなに少なくなってしまったのかな?」などと考えていましたが、ちゃんと生き残っていたことがわかり嬉しい限りです。

来年、↑の幼虫のその後を見てゆく予定ですが、他にも数頭の巣を見つけていますので多少は頭数が減ったとしても何とかなるでしょう。

来年に続く。。

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シジミチョウ科

オナガシジミの観察(その1)

卵探し

今シーズンはオナガシジミを目撃はしました。
けれど余り上手くは撮れませんでした。とにかく敏感でなかなか近寄らせてもらえなかったのがその理由です。
8月4日に何とか一枚だけ撮影できました。

「あれっ、このチョウってこんなに敏感だったっけ?」

実際、ここのオナガシジミは個体数が少ない上に、そのサイズもウスイロオナガシジミと変わらないほどに小さくて、また敏感なのでした。

そこでこのチョウを飼育したいものだと考えました。未だ一度も飼ったことがないし、それに卵を見つけるのは子供時代の経験から、さほど難しくは無いことを知っていたからでした。

ところが食樹のオニグルミは日持ちが悪いのです。その辺りについて本(注)には次のように記載されています。「  」内引用

「クルミは日持ちも水揚げも悪いですから、近くに植えておかないと、最後まで飼うのは難しいです」

(注)「スーパー採卵術」小路嘉明 蝶研出版編集部 1989年

そうなら自然の状態で観察してみようか。。
とは言っても、いちいち樹に登るわけにはいきません。もう年も年だし、それに↑の本にも「クルミは木質が柔らかく、かなり太い枝でもあっさり折れてしまいます」と書いてあるのです。そこで背の届く範囲で卵を探してみようと考えました。
すると想像していたよりも簡単に卵が見つかったのです。

9月27日撮影
10月18日撮影のクルミの木

見つけた卵は樹の本数5本で10卵です。
10卵見つけておけば来年、寄生などで目減りはしたとしても、また多少は幼虫が見つからなくても何とかなりそうです。卵の在り処には園芸で使う「結束バンド」を用いました。

後は来春を待つばかり。果たして結果はどうなるのでしょう? 
2022年10月24日記

来年に続く。。

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タテハチョウ科

アカマダラの幼虫だと思ったら

何かタテハっぽい幼虫を見つけたのはいつものように女史の方でした。
「この幼虫、何かチョウっぽい」と女史
「これは。。何だろう?」と私
「これはクジャクじゃないことははっきりしてる」と女史
「角が短いからアカマダラかな?」と私
「そうなら、嬉しいのだけど。。」と女史

そこでこれが何なのかを調べるために飼ってみることにしたのは、もうお盆を過ぎた頃でした。食草としてエゾイラクサとカラハナソウを入れておいたのですが、このカラハナソウも入れたのは件の幼虫がカラハナソウにいたからでした。が。。ちっとも食べない。

食べないどころか段々と小さくなってしまったのだ。「えっ?」とは思ったが、もともと成虫が小さいのだし、それに他の何かを食べるとしても、それが何かが皆目わからない。それで、そのまま放置しておいたのです。

ところが2~3日後に見てみると前よりも大きくなっていたのです。
飼育ビンの底には脱皮殻。

「何だ、脱皮の為だったんだ。。」

ただ一つ、不思議なことがありました。それは食草としてエゾイラクサとカラハナソウを入れておいたのは前述の通りですが、食べた痕をみてみるとカラハナソウにしか食べた痕が残っていなかったことです。

「何でだろう? この種もクジャクチョウと一緒でカラハナソウも食うのかな?」

その辺りを図鑑(注)で調べてみると、食草としてはエゾイラクサとホソバイラクサしか記載されていませんでした。

「ひょっとしてアカマダラじゃないかもしれない!?」

そう、思わせたのは食草のことだけではありませんでした。幼虫のサイズです。
一時は小さかった幼虫ですが、その後はモリモリと食草を食べて、すでに30mmを超えるに至りました。

「これはおかしい、じゃあ一体、何だろう?」

「チョウじゃないかもしれない」

そこで前述の図鑑で調べてみると、何とシータテハもカラハナソウを食べることがわかったのでした。
それまではシータテハというチョウはハルニレのような樹木だけを食べているものだと思い込んでいたのです。

これがシータテハだとすれば、このまま蛹化して秋型の成虫として羽化してくるはずですが果たして。。

8月29日撮影 モリモリと食べています
8月30日撮影 前蛹になりました
8月31日撮影 蛹になりました

それから9日後のことです。
羽化してきたのは期せずしてシータテハでした。

「えっ、アカマダラとシータテハの区別も出来ないの?」って思われるかもしれませんね。
でも、アカマダラの明色型の幼虫のことを思えば、今まで両種とも見たことがない者にとっては間違ってもおかしくはないでしょう。

このチョウの幼虫のことを今までは知らなかったので何か得した気分です。

9月9日撮影 無事に羽化しました

(注)完本 北海道蝶類図鑑 永盛俊行 他著 北海道大学出版会 2016年

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タテハチョウ科

カラハナソウとクジャクチョウ

このチョウの幼虫集団を見るのは実に久々で恐らく未だ高校生か中学生の時以来ですから50年以上は経っていました。当時は少し山へ入ると、このチョウの黒々とした若齢集団が目についたものでした。

が。。今でもそれは何ら変わっていないことがわかりました。近くの山へノコノコと行ってみると食草のエゾイラクサにこの幼虫集団がいてホッとしたものです。6月末のことでした。

6月25日撮影:第一世代の幼虫
7月7日撮影:同蛹 蛹化当初は緑色をしています。幼虫時代は真っ黒だったのに。。

さて、それから一ヶ月くらい後の話です。20頭以上が食草のエゾイラクサに陣取ってモリモリと食べていましたが、その辺りにエゾイラクサは一本しか生えておらず餌不足になるのは目に見えていました。
すると女史が存外、怖がりもせずに幼虫を一頭ずつ食草から引き離して近くのエゾイラクサへと移動させたのでした。女史曰く「何でかわからないけど、この幼虫には触れるの。他の毛虫はダメだけどね」

7月30日撮影:第2世代の幼虫

その辺りを一回りしてから前の地点へ戻ってみると、別々の葉にくっつけた幼虫は集団へと戻っていました。
やはり未だ集団の方が良かったのでしょう。

7月30日撮影

ところで↑とは別の場所へと移動中に「あれっ?」と思わさせる光景を目にしたのでした。
それはクジャクチョウの幼虫集団がイラクサ類ではない何か別のもの。。蔓性の何かを食べている光景でした。
「う~む、これは新知見かもしらんな。。」と思い写真を撮りまくりました。その上でその植物が何であるかを調べるために少し取って帰りました。

8月15日撮影
8月21日撮影
同上
同上

帰宅後に調べてみたら、どうもカラハナソウという植物であることがわかりました。蔓性であることや茎に短い棘のあることから、そう判断しました。このカラハナソウとはビールに用いるホップに近い種です。その辺りはウィキペディアに依れば。。

「ビールの苦味、香りの原料となるホップ(セイヨウカラハナソウ、Humulus lupulus )は、カラハナソウと近縁で別の変種とされる。本種の種子も齧るとホップと同様の苦味がある。」

ウィキペディア

このチョウがイラクサ類以外の食草を食べているとは全く知りませんでしたが、女史は「じゃあ、実がなったら採っりにこようよ」と言っていました。
一体、何の為に?

このカラハナソウという植物には雄株と雌株があるようで写真を見てみると、どうも雄らしい。。ってことは何れにしても実は期待出来そうもありません。

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コヒオドシの巻

「一度でいいからコヒオドシを飼ってみたいな。。」と考えていました。
と言うのも成虫は見かけていても未だ幼虫を見たことが無かったからでした。
そこで、まずその手始めとして「庭の隅にでもエゾイラクサを植えておきたいな」と考え、それをp女史に伝えたところ「絶対、ダメよ。。植えなくても、その辺に生えているじゃない」とピシャリ。嗚呼。。

コヒオドシの幼虫に最初に出会ったのは、それから幾日とはかかりませんでした。
6月中旬のことです。
近くの山を徘徊しているうちに「あっ、これそうじゃない」と指差したところを見てみると、そこには確かに図鑑で見覚えのあるお姿があったのでした。女史に言わせれば「見た瞬間に、これはチョウの幼虫っぽいなとわかった」とのこと。あれを見て、そう思うのはフツーじゃないなと思ったのでした。

ただ見つけた日には幼虫はすでに終齢となっていたせいで全部で3頭しか見つかりませんでした。そこで2頭を捕獲して飼うことにしたのです。

6月中旬

幼虫はすくすくと育ち、やがて前蛹・蛹を経て、羽化したのは7月2日のことでしたが、実はその前の6月末にはすでに、辺りをコヒオドシが飛び回っていたのでした。

コヒオドシの前蛹
コヒオドシの蛹
羽化直後の個体
6月末 付近を飛び回っていた個体
同上
同上

このコヒオドシは越冬明けの色が醒めている方が好きなのですが、こうして久々に羽化間もない個体の翅の色合いを見ていると子供の頃が懐かしく思い出されるのでした。

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望郷のチョウ、カラスシジミ

このチョウは子供の頃の記憶では探さなくても沢山いるチョウで、庭にもよく飛んできてマーガレットなんかで吸蜜をしていたものでした。
けれども今では個体数が減っているのか、マーガレットが咲く時期となっても、一向に見かけることがありませんでした。

でもそれにしてはおかしなことがありました。実は幼虫は沢山見かけていたのです。山を徘徊しているとハルニレから降りてきた、または落ちてしまった終齢幼虫が地面や倒木の上を歩き回っていたのです。

「これは蛹化の為か?」を確かめるべく何頭かを持ち帰って飼ってみました。
すると、よく摂食する個体とすぐに蛹化する個体がいたのですが残念ながら全て寄生されていました。

6月初旬 ハルニレの下を徘徊する幼虫

やがてマーガレットの時期も終わり、クサフジやヨツバヒヨドリが咲く頃になると、あちこちでこのチョウの姿が見られるようになりました。
それは子供の頃と全く変わらない光景だったのでした。

7月末
8月初旬

子供の頃には、このチョウがゼフの仲間で無いってことが理解出来ませんでした。
特に翅裏の模様なんかゼフそのものだったからです。
「じゃあ今は?」と問われると「ゼフで無いとしても、むしろその方がが良いくらいだ」と感じています。

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あっ、オオイチだ!

「あっ、オオイチだ!」と焦りまくって駆け寄ったのは、未だエゾシロを観察中の6月中旬の出来事でした。
興奮しながらの撮影です。
何故かと言えばまさか、このチョウに近所で出会うなんて思いもしなかったからでした。

実際、その日はエゾシロチョウの発生木を見にノコノコと歩いて行き、着いた途端の出来事だったのです。
なんか大きな黒っぽいチョウがいて当初はメスグロヒョウモンの♀か、またはミスジチョウかな?などと思っていました。
ところが良く見てみるとなんとオオイチモンジだったというわけです。

6月中旬の撮影。この辺りにしては早い発生です。

オオイチモンジの写真の中では背景が自然ではなくて人工物だというのは、ちょっと珍しいかもしれませんが、その時は普通のタテハ類と同じように建物で吸水行動をしていました。

女史に言わせれば「これでオオイチ撮る為に遠くまで出かける必要は無くなったね」でした。

近くを見てみると大きなドロノキがあり、そこで発生したものと思われましたので「この樹で発生したのだとすれば、この後に♀も発生するかもしれないね」とその後に幾度となく行ってみたのですが、2度とあのお姿を見ることはありませんでした。一体、あの個体は何処で発生したのだろう?そして何処へ行ってしまったのだろう?

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タテハチョウ科

キベリタテハが羽化った!

とある建物に何者かの蛹がぶら下がっていました。それも1頭ではなくて何頭も。。それに気付いたのは女史の方でした。

「なんかの蛹がいっぱい、あるよ」と女史
「待って、今、行くから。。どれ? あっ、本当だ」とワシ
「ほら、こっちにも。。」と女史
「う~ん、時期といい、大きさも色も、これ全部キベリかもしれないよ」とワシ
「今まで気付かなかったの? 何度もここに一人で来てるじゃない」と女史
それには答えず「全部、キベリだといいな」とワシ

たわわにぶら下がっていた蛹群

8月6日のことで辺りにはシラカバが沢山生えていて又ヤナギもありました。
もし本当にキベリの蛹だとすれば、それは本州で見たヒオドシの人工物にぶら下がっている光景とそっくりだったのです。それで半信半疑ながらも興奮しながらの撮影でした。撮影後にその内の幾つかの蛹は持ち帰りました。何が羽化ってくるのかを確かめたかったのと寄生されている恐れがあるからでした。

それから2日後、蛹は無事に羽化し始めました。やはり想像通りにキベリでした。

羽化液はヒオドシチョウと同様に赤い
8月8日 無事に羽化し終えた個体。

この辺で見られるチョウの中でもキベリの蛹群が見られるとは思いもしませんでした。個体数の割りには食樹が多すぎるからで、又高いところに卵が産み付けられていては、それを見るなんて手も足も出ません。
従い余程、運が良くないと幼虫や蛹などを見ることは出来ないだろうと考えていました。
でも、こうして蛹群を見ることが出来たのは全くもって女史のお陰です。

リリースした個体
数日後に付近で見かけた個体
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セセリチョウ科 蝶の不思議

キバネセセリの不思議

6月中旬のことです。
近くの山にはそれこそ夥しい数の何かの幼虫がいました。
一見したところセセリの幼虫に似ているのですが「キバネセセリにしては数が多過ぎるな?」と私は未だ半信半疑でした。
ところがp女史の方は何かの確信があったようで「これ全部、キバネセセリよ、顔つきがセセリじゃん」と言って譲りません。でもその何かの幼虫がキバネセセリだとした場合に食樹であるハリギリにいたわけではありません。そこら辺を、地面の上とか建物の壁や柱とか、その辺に生えている草の上とかを歩き回っていたのです。

近くに大きなハリギリの樹がありましたから「これ全部があそこから落ちてきたって考えるのは無理があるんじゃないかな?」と私は未だ半信半疑のままでした。

ところが後になって「あれは全部、キバネセセリだったんだ!」と考え直させるハメになったのでした。それはその内の2頭を持ち帰って飼育してみたからで、立派なキバネセセリが羽化してきたのでした。

キバネセセリの幼虫。女史がキバネセセリだと確信した理由はその顔つきがセセリそのものだったからでした。

全部キバネセセリだとしたら何故あんなに樹の下を徘徊していたのでしょう?
蛹化の為ばかりでは決してありません。何故なら中には若齢幼虫もいたし、それに持ち帰った幼虫も飼育ビンの中でモリモリと餌を食べたからです。

若齢幼虫

幼虫を観察中には驚くべきことが発生しました。
それは徘徊中のキバネセセリの幼虫に対して何かのガ?の幼虫が襲いかかって食べ始めたのです。
「えっ?」と思う間もなくキバネセセリの幼虫は段々と身体がしぼんでゆきました。

何かの幼虫に襲われるキバネセセリの幼虫

やがて蛹化時期となり、それぞれの幼虫は三々五々に蛹となり又羽化し始めました。

ところで不思議なこととは一体何かと言えば、それはこのチョウの黄昏飛翔のことです。毎夕、午後5時頃から暗くなるまで、このチョウが飛び交っていることです。
家の玄関先に立って見ていると、1分間の間に必ずと言っていいほど1~2頭が特に決まった方向へという訳ではなく飛び去っていくのです。それが暗くなるまで続く。これは一体何の為か? 
そこで図鑑で調べてみると「北西にある藻岩山から上空を移動する個体を多数見た」(注)との記載はあったものの、その目的までは言及していませんでした。女史に言わせれば「街へ行くのよ、賑やかだから。。今は街中で見かける方が多いくらい」とのこと。果たして真相は?

(注)完本 北海道蝶類図鑑 永盛俊行他著 2016年 北海道大学出版会

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タテハチョウ科

エルタテハの巻

ブログを再開することにしました。
この間、紆余曲折はあったものの今は北海道在住です。
そしてp女史も一緒です。従い、文章の方は主として私が、写真の方は主としてp女史が担っています。相変わらずチョウが中心ですが、都度見かけたカミキリや、p女史がスマホにアップしていたガやカメムシなども取り上げていこうかと考えています。それでは、どうぞ宜しくお願い致します。

女史と家の付近を散歩していた時のことです。橋の欄干をひょこひょこ歩いている何かの幼虫が目にとまりました。見てすぐに「あっ、これはタテハの幼虫だ!」とわかりました。図鑑で何となく見た覚えがあったからでした。
近くを見てみるとハルニレの樹。それでてっきりシータテハの幼虫かと思い、捕獲して飼うことにしました。今までに見たことがなかったからです。
帰って調べてみるとシータテハではなくてエルタテハの幼虫でした。それまでエルタテハはシラカバやウダイカンバなどのカバノキ科を食っているものだと思っていたのですが、それに加えてハルニレも食っていたのでした。

その後、幼虫は飼育ビンに大量の糞をしてからフタの部分で蛹となり、やがて羽化しました。

エルタテハの蛹
6月22日
6月29日

その後、盛夏となりましたが一緒に沢山飛び交っていたヒオドシチョウは目に付きません。
しかしエルタテハを始めシータテハやクジャクチョウの方は元気そうでした。

エルタテハ
エルタテハ