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オナガシジミの観察(その1)

卵探し

今シーズンはオナガシジミを目撃はしました。
けれど余り上手くは撮れませんでした。とにかく敏感でなかなか近寄らせてもらえなかったのがその理由です。
8月4日に何とか一枚だけ撮影できました。

「あれっ、このチョウってこんなに敏感だったっけ?」

実際、ここのオナガシジミは個体数が少ない上に、そのサイズもウスイロオナガシジミと変わらないほどに小さくて、また敏感なのでした。

そこでこのチョウを飼育したいものだと考えました。未だ一度も飼ったことがないし、それに卵を見つけるのは子供時代の経験から、さほど難しくは無いことを知っていたからでした。

ところが食樹のオニグルミは日持ちが悪いのです。その辺りについて本(注)には次のように記載されています。「  」内引用

「クルミは日持ちも水揚げも悪いですから、近くに植えておかないと、最後まで飼うのは難しいです」

(注)「スーパー採卵術」小路嘉明 蝶研出版編集部 1989年

そうなら自然の状態で観察してみようか。。
とは言っても、いちいち樹に登るわけにはいきません。もう年も年だし、それに↑の本にも「クルミは木質が柔らかく、かなり太い枝でもあっさり折れてしまいます」と書いてあるのです。そこで背の届く範囲で卵を探してみようと考えました。
すると想像していたよりも簡単に卵が見つかったのです。

9月27日撮影
10月18日撮影のクルミの木

見つけた卵は樹の本数5本で10卵です。
10卵見つけておけば来年、寄生などで目減りはしたとしても、また多少は幼虫が見つからなくても何とかなりそうです。卵の在り処には園芸で使う「結束バンド」を用いました。

後は来春を待つばかり。果たして結果はどうなるのでしょう? 
2022年10月24日記

来年に続く。。

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望郷のチョウ、カラスシジミ

このチョウは子供の頃の記憶では探さなくても沢山いるチョウで、庭にもよく飛んできてマーガレットなんかで吸蜜をしていたものでした。
けれども今では個体数が減っているのか、マーガレットが咲く時期となっても、一向に見かけることがありませんでした。

でもそれにしてはおかしなことがありました。実は幼虫は沢山見かけていたのです。山を徘徊しているとハルニレから降りてきた、または落ちてしまった終齢幼虫が地面や倒木の上を歩き回っていたのです。

「これは蛹化の為か?」を確かめるべく何頭かを持ち帰って飼ってみました。
すると、よく摂食する個体とすぐに蛹化する個体がいたのですが残念ながら全て寄生されていました。

6月初旬 ハルニレの下を徘徊する幼虫

やがてマーガレットの時期も終わり、クサフジやヨツバヒヨドリが咲く頃になると、あちこちでこのチョウの姿が見られるようになりました。
それは子供の頃と全く変わらない光景だったのでした。

7月末
8月初旬

子供の頃には、このチョウがゼフの仲間で無いってことが理解出来ませんでした。
特に翅裏の模様なんかゼフそのものだったからです。
「じゃあ今は?」と問われると「ゼフで無いとしても、むしろその方がが良いくらいだ」と感じています。